2012年10月9日火曜日

私が林業女子×林業オタクになったきっかけ

こんにちは、ERIです。

私が林業にのめり込んだ理由の一つは、長年自然解説のボランティアを続けて環境問題については高いアンテナを持っていると自負していた自分が、日本の森林 − 林業について全く何も知らないということにショックを受けたことでした。


今も、一般の人々の多くは木を伐るのは良くない事だと思っていますし、環境分野に関心のある人ほど、杉檜の人口林は良くない、広葉樹の山に戻すべきだと発言したりします。


実際には良く手入れされた人口林は驚くほど豊かな生物多様性を有していますし、櫟や楢などの広葉樹は、薪炭やきのこの栽培など人々の利用と結びついてはじめて維持される里山の森です。

もともと日本列島を広く覆っていた照葉樹林は、手のかからない、災害に強い森ではあっても、あまり人の生活の役にはたちません。

鎮守の森として残されたのも、そこは神様の領域として、人々が 自然に手を加えることを良しとしなかったからでしょう。山内丸山遺跡から、栽培されたと推測される栗の実が見つかっているように、列島に人が住み始めた当初 から、人々は自然を生かしつつ、自分達の都合のいいように、自然を改変してきました。私達が懐かしいと思う自然は、人の手で作られてきたと言っても過言ではありません。そんなふうに、歴史の中で積み重ねられてきた山を生かす技術が、林業なのだと思います。

生活様式もエネルギー事情も大きく変化した現代で、 どうすれば人と山との望ましい関係を築いていけるのか、各地に芽生えている様々な試みに目配りしながら、都会にいる自分にできる事を模索し続ける毎日です。


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